平成21年11月更新

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手回し発電機で体験できるエネルギー


1 20W白熱電球を点灯させるには,どのくらいの仕事が必要か。



手回し発電機は,ハンドルを回転させて電気エネルギーを発生させる装置です。

その手回し発電機で20W白熱電球を点灯させようとすると,日常生活で何気なく使っている電気エネルギーの大きさを,仕事の大きさとして体感することができます。

20W白熱電球は家庭のコンセントにつないでも非常に暗いので,日常生活ではほとんど使われていません(Wの値が大きい電球ほど,明るく輝きます)。そんな20W白熱電球ですが,手回し発電機1台をどんなに一生懸命に回転させても点灯させることはできないのです。

手回し発電機何台で20W電球を点灯させられるかを実験することによって,日常使っている電気エネルギーの大きさを体感を通して理解させることができます。

ビデオ映像では,手回し発電機1台と5台で実験している様子を紹介します。


このような実験の後で,60Wや100Wの白熱電球を明るく点灯させるには手回し発電機が何台必要かを予想させると,さらに理解を深めることができます。

〔ビデオ映像 high low



2 電気エネルギーは全て有効に使えるのか。



手回し発電機を2台接続し,発電機Aのハンドルを10回転させても,発電機Bのハンドルの回転数は10回転より少なくなってしまいます。

これは,発電機Aと発電機Bをつなぐ導線や接続端子などで熱に変わるなどして,発生した電気エネルギーが減少してしまうためです。

ビデオ映像では,発電機Aのハンドルを8回転させる間に,発電機Bのハンドルは5回転しかしていない様子を紹介します。


このような実験を行うことで,つくった電気エネルギーの全てを使うことはできないことを実感させ,エネルギーの有効利用を考えさせるきっかけにすることができます。


〔ビデオ映像 high low



3 発電した電気をたくわえることはできないのか。



そのままでは,発電機でつくりだした電気をたくわえることはできません。発電機とは別に,コンデンサーという装置が必要です。

コンデンサーに電気をたくわえることを充電と言います。おもしろいのは,充電されている間は電流が流れますが,充電が終わると電流は止ってしまうということです。この性質を利用すると,充電が終わったことを知ることができます。

手回し発電機,豆電球,コンデンサーを直列につなぎ,発電機のハンドルを回転させると,はじめ豆電球は明るく光ります。ところが,充電が進むに従って光は暗くなり,充電が終わると消えてしまいます。つまり,豆電球の明るさで充電の進み具合が分かるということです。

充電が終わったコンデンサーを豆電球につなぐと,たくわえられた電気で豆電球が光ります(このことを放電と言います)。コンデンサーにたくわえられた電気が少なくなるにしたがって光は暗くなり,最後には消えてしまいます。

ビデオ映像では,手回し発電機,豆電球,コンデンサーを直列につないで充電している様子と,充電が終わったコンデンサーを豆電球につないで放電させている様子を紹介します。


このような実験を行うことで,例えば,補助動力付き自転車の原理を考えさせることができます。


〔ビデオ映像 high low



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