令和2年5月更新

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豆電球が点灯する木炭電池


1 実験の概要

 中学校第1分野「化学変化とイオン」では,木炭を用いて,化学変化で電気エネルギーをとり出す実験を行います。

 電池といえば,モーターが回る,豆電球が点灯するなどを強くイメージしますが,木炭電池では,太陽電池モーターや電子オルゴールは動作しても,豆電球を点灯させることは意外と難しいようです。

 そこで,今までよりも確実に豆電球を点灯させられる木炭電池の取扱いについて説明します。


2 実験のポイント

 専門店で購入した備長炭(直径2cm,長さ20cm程度あれば十分)を用いる。
 食塩水は,飽和でなくても20〜25%程度で十分。
 食塩水は,ろ紙ではなく,キッチンペーパーにしみこませる(ろ紙よりも,木炭に密着させやすい)。
 豆電球は,1.5V−250mAを用いる。

3 実験の方法

(1)  木炭,食塩水,キッチンペーパー,アルミニウムはく,バットを準備するとともに,豆電球,電流計,電圧計,目玉クリップなどを予め接続しておきます。

準備するもの
(2)  キッチンペーパーを三つ折りにし,食塩水をまんべんなくしみこませます。
(3)  木炭に,気泡ができないように気を付けながら巻きつけます。
(4)  その上からアルミニウムはくを巻きつけ,強く密着させます。
(5)  目玉クリップを用い,木炭(+極),アルミニウムはく(−極)と豆電球,電流計,電圧計などを接続します(接続の様子はビデオ映像参照)

〔ビデオhigh〕

〔ビデオlow〕
 豆電球が点灯する目安は,電圧0.7V,電流250mAです。うまくいくと,1分以上点灯します。
(6)  しばらく通電した後,アルミニウムはく,キッチンペーパーを開くと,化学変化が起きた様子が確認できます。
@  アルミニウムはくを光にすかすと,腐蝕している様子が分かります。
A  キッチンペーパーの木炭に接していた部分にフェノールフタレイン溶液を滴下すると赤色に変化することから,本来中性である食塩水がアルカリ性になった〔化学変化が起きた〕ことが分かります。

腐蝕したアルミニウムはく

フェノールフタレイン溶液を
滴下したキッチンペーパー



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