公開日 2024年07月01日
【ユネスコスクール加盟にあたって~徳之島高校とユネスコの精神~】
ご存じのとおり徳之島は「世界自然遺産の島」です。
「世界遺産」とは,人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」をもつ物件の管理・保護のため,国際的な協力体制を構築すべく1972年に国連教育科学文化機関(UNESCO・ユネスコ)で採択された「世界遺産条約」にもとづき,加盟各国が推薦した各種の「遺産」が,学術的な審査を経て,世界遺産委員会でその価値や管理体制が認められて登録される制度です。
「世界遺産」には,大きく分けて「文化遺産」と「自然遺産」とその両方の性格を併せもつ「複合遺産」があります。そのうち,日本国内に文化遺産は21件ありますが,自然遺産はわずか5件。その希少な自然遺産のひとつが,令和3年に登録された「奄美大島,徳之島,沖縄島北部及び西表島」です。
徳之島の世界自然遺産登録を受けて,徳之島高校ではそれまでにもずっと続けてきた本校の校訓である「敬愛・向学・共生」に基づく教育活動と,「世界自然遺産」だけでなく,その活動を推進するユネスコが目指す理想との整合性を再検証した結果,「徳之島高校が目指すもの」と「ユネスコが目指すもの」とが同じ方向にあると考え,それまでの教育活動を再構成するとともに,その成果も踏まえて,令和4年度末にユネスコスクールの加盟申請を始動し,一年あまりのチャレンジと審査を経て,この度,ユネスコスクール(キャンディデート校)への加盟が承認され,ユネスコスクールのネットワークに参加することが可能となりました。(世界200か国近く・1万校以上のユネスコスクールを統括する国際事務局での正式加盟の手続きには数年かかるため,日本では国内での審査をクリアした学校を「キャンディデート校」と位置づけて,ユネスコスクールのネットワークに参加できるようになっています)
ユネスコは,その名のとおり,教育・科学・文化の面での諸国・諸国民の協力と交流を通じて世界の平和と人類の福祉の促進を目指す国際機関です。その理念を学校教育の中に位置づけ,児童・生徒の心の中に「平和のとりで」を築くことを目指しているのが「ユネスコスクール」であり,世界中で1万数千校,日本国内でも1000を超える学校がユネスコスクールに加盟し,ネットワークを築いています。
そして,世界中に数多存在するユネスコスクールが共有しているのが,『1 知ることを学ぶ』・『2 為すことを学ぶ』・『3 人間として生きることを学ぶ』・『4 共に生きることを学ぶ』という「学びの4本柱」です。この4本柱をみるだけでも,徳之島高校の校訓「敬愛」・「向学」・「共生」とのシンパシーが強く感じられますが,さらに,本校の教育活動の中には,国連が目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」や「持続可能な開発のための教育目標(ESD)」との共通項も多数みつけることができます。
ユネスコスクールは鹿児島県内にはわずか3校,しかもそのうち高校は徳之島高校ただひとつで,徳之島高校は県内唯一のユネスコスクール(キャンディデート校)を冠する高校となりました。
今後は,世界中のユネスコスクールの仲間たちと歩みをともにし,さまざまな連携・協力を視野に入れながら,これまでの教育活動をさらに深化・充実・発展させ,生徒たちの成長と幸福,ひいてはそれが人類の進歩と調和,さらに世界の平和と発展につながることを信じ,一歩一歩進んで行きたいと思います。
みなさん,「持続可能な」成長を続ける徳之島高校を,これからもよろしくお願いします。
徳之島高校は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています
[関連リンク] SDGs17の目標と169のターゲット[PDF:432KB]
ユネスコHP https://www.unesco.org/en
ユネスコとは?(文部科学省HP) https://www.mext.go.jp/unesco/003/001.htm
ユネスコスクール公式ウェブサイト https://www.unesco-school.mext.go.jp/
ユネスコスクール国内加盟校情報 https://www.unesco-school.mext.go.jp/schools/
日本の世界自然遺産(環境省HP) https://www.env.go.jp/nature/isan/worldheritage/
世界自然遺産「奄美・沖縄」(鹿児島県・沖縄県共同サイト) https://amamiokinawa.jp/
SDGsってなんだろう?(日本ユニセフ協会ウェブサイト) https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/about/
ESDとは?(文部科学省HP) https://www.mext.go.jp/unesco/004/1339970.htm
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