山川高校:校長あいさつ

 本校は指宿市山川成川に位置し,東に指宿温泉,西に開聞岳を据え,南には太平洋の海原が広がる風光明媚な場所に聳え立っています。

 昭和23年4月に山川町立として農業科,水産科,家庭科,建築科を設置する定時制高等学校としてスタートしました。その後,昭和36年に県立に移管され,幾多の学科変遷を経て現在は園芸工学・農業経済科と生活情報科の2学科を設置する専門高校として地域と共に教育活動を展開しています。卒業生は9700名を超え,多種多様な分野で活躍されています。令和5年度は,4年生大学や県立農業大学校への進学を果たすと共に,多くの生徒が地元企業へ就職をし,地域経済を支える力となっています。

 すべての教育活動において「人権尊重の理念」にたち,「協働体制」と「和」を持って本校の教育目標の具現化を図り,学ぶ生徒の視点に立った丁寧でわかりやすい授業づくりに取り組んでいます。豊かな教育的風土・教育環境の中で,それぞれの学科の特色を活かし一人一人の個性を大事にしながら,夢と希望を持ち幸せや生きがいを感じることのできる教育を推進しています。

 学科の教育活動は,学科の特色を最大限に生かした教育活動に取り組み,園芸工学・農業経済科では,植物バイオ技術を活かしたサツマイモ苗の生産で地域農家への普及に取り組むと共に,野菜・草花に関する栽培技術の習得や地域農産物を活用した加工食品の開発・製造に取り組んでいます。6次産業化の学習にも力を入れ,生産だけでなく販売に関する知識や技術の習得も目指しています。また,生活情報科では家庭科系のコースと商業科系のコースがあり,家庭科系のコースの調理実習では,園芸工学・農業経済科と連携を図り,学校の生産物を活用した食育教育に力を入れています。被服実習では,ドレスや浴衣,ジャケットを制作し地域のイベントで日頃の学習活動を披露する取組も行っています。商業科系のコースでは,金融教育に力をいれ,公民科や家庭科と教科横断的な学習活動に取り組み,簿記や情報処理,珠算電卓,ビジネス文書等の資格取得も積極的に取り組み社会に貢献できる人材の育成を行っています。

 これからも「自立」「創造」「奉仕」の精神もと,一日一日を大切にしながら地域社会と共に歩み「チーム山高」として邁進していきます。

令和6年4月1日        

第28代校長 上 園 正 彦