小学部

公開日 2018年08月20日

 小学部では,児童の実態に即した言語指導,教科指導を通して基礎・基本 の定着と学力の向上に努めています。また,体験学習や交流教育を行い,自主性や社会性の育成に努めています。

小学部の教育

1 学習や生活の基盤としての学級経営の充実と児童の発達支援

  •  健康・安全の大切さに気付き,健康の保持増進や回復に進んで取り組む態度を養い,基本的生活習慣の定着を図る。
  •  教師と児童及び児童相互のよりよい人間関係を育て,保護者との連携を大切にして学級経営の充実を図る。
  •  集団の場面での適切な指導や支援と,一人一人が抱える課題に個別に対応した指導の工夫を図る。

2 確かな学力の向上

  •  行事や体験学習,交流及び共同学習を通して,自ら学ぶ意欲や社会の変化に主体的に対応し,さらに学びを深める能力や態度の育成を図る。
  •  日常生活の中で言葉にかかわる具体的な経験を通して,言葉の意味を的確に理解する言語概念の形成を「わたりの指導」等で行い、基礎的・基本的な知識や技能の確実な習得を図り,児童の十分な連続した学びが実現できるよう,「聞くこと」「話すこと」「伝え合うこと」の困難さへの支援を授業の中で計画的に具体化する。
  •  主体的に読書に親しんだり,書いて表現したりする意欲や興味・関心を養う。
  •  中学年から外国語活動,高学年から外国語学科を導入し,今年度は移行期間として実施する。また,重複障害学級でも中学年以上で外国語活動を導入する。
  •  「特別の教科道徳」の学習では,道徳的諸価値や自己の生き方についての考えを学習の中で,相互に関わり合い深め合うことによって道徳性を養う指導法について,指導法等の工夫に努める。
  •  視覚的な情報を活用しやすい教材教具の工夫や,ICT機器等の活用によって,言語能力,情報活用能力等の学習の基盤となる資質・能力を教科等横断的な視点で,コミュニケーション力や思考力・判断力・表現力等を養う。

3 自立活動の充実

  •  聴覚口話法を基盤に,補聴器や人工内耳等の利用による児童の聴覚を活用し,効果的な学習活動を目指す。
  •  児童の聴覚障害の状況等に応じて,音声・文字・手話・指文字等を適切に活用し的確な意思の相互伝達が行われるよう指導法を工夫する。

4 個別の教育支援計画の活用

  •  児童一人一人の聴覚障害等の実態に応じて,    家庭及び地域等の関係機関との連携を図り,長期的な視点で具体的な支援を行う。

5 キャリア教育の充実

  •  学ぶことと自分の将来とのつながりに見通しがもてるよう,教科等や体験学習を通して,社会の決まりやマナーを守る態度や能力の育成を図る。

6 生涯学習への意欲の向上

  •  児童が身に付けた知識及び技能を地域等で活用できるよう,情報を提供し,地域の文化及びスポーツ活動を体験できるよう配慮する。

7 地域社会との連携

  •  地域の施設や人材を活用し,体験学習や問題解決学習等で教科等の学習を深め,聴覚障害への理解啓発や地域社会との連携や協働を図る。

努力点

(1) 児童が安心安全に生活し,伸びやかに学べる学校づくり

  •  児童が安心・安全に活動できる学校生活環境を整え,保護者への情報提供や教育相談等を通して,基本的生活習慣の定着や健やかな体の育成に努める。
  •  一人一人のよさを生かし,児童の思いやりや協力し合う意識を高め,豊かな心の育成に努める。

(2) 4学部間の一貫性・継続性が発揮され,確かな学力を育成できる学校づくり

  •  地域社会等での体験的な活動を通して,学習の基盤となる語句などについて的確な言語概念の形成を図り,学びの連続性を達成できる教育課程を編成・実施する。また,「わたりの指導」や思考力の育成に努める。
  •  児童の言語概念や読み書きの力に応じて,ICT機器等を活用し授業改善に努め, 基礎的・基本的な知識・技能とコミュニケーション力の確実な習得を図る。 

(3) 児童一人一人がもつ能力や可能性を最大限に発揮・開花させる学校づくり

  •  家庭・地域,関係機関との連携を図り,児童への長期的な教育的支援を行うために個別の教育支援計画を活用する。
  •  児童の聴覚障害の状況や発達段階に応じて,保有する聴覚を最大限に発揮し,主体的に表現できるよう個別の指導計画を活用する。

(4) 聴覚障害教育等に係る専門性を発揮できる学校づくり

  •  聴覚等に障害のある地域の児童に対して,学習や生活上の効果的な指導法についての教育相談や授業公開等を行う。
  •  地域での交流及び共同学習を推進し,聴覚障害教育等の指導法や配慮等について,具体的な活動を通して啓発を図る。